「静かにしんさい! 周りの人に迷惑でしょ!」
賃貸マンションに住むわが家で、私が一日に何度口にするかわからないこの言葉。5歳の息子がリビングを走り回るたび、私は心臓が縮まる思いをしています。
マンションでの子育ては、常に「音」と「周囲への気兼ね」との戦いというイメージ。でも、プロの話を聞いてみると、最新のマンションライフは今までのイメージとは違い、より快適に進化しているとか……
共働きで日々時間に追われる私たち子育て世帯にとって、マンションは「家族の安全」と「心のゆとり」を、システムで解決してくれる強力なサポーターでした。 今回は、気になる騒音のリアルから、子育てをもっと快適にする「最新マンション設備のポイント」まで、GAパートナーズさんに本音で語ってもらいました。

しんどう
広島生まれ、広島育ちのフリーライター。自動車メーカーに勤務する夫と5歳の息子、猫2匹暮らし。専門職ライター。今の賃貸では息子の足音に神経をすり減らす毎日……夜更かしして原稿執筆した後のゴミ出しが一番の苦痛。
「マンション子育て」を選ぶ、合理的で切実な理由
取材もいよいよ核心へ。私は、八丁堀のGAパートナーズ本社で辻󠄀本さんに、以前から気になっていたことを率直に聞いてみました。

しんどう: 辻󠄀本さん、特に我々主婦達からすると、子育てと住まい選びは大切なポイントだと思っています。子育て世帯において、戸建てとマンションとどちらもメリットがあると思いますが、マンションのメリットって何ですか?
辻󠄀本さん: マンションの方が、相対的に戸建てよりも利便性の高い立地、つまり都会にある場合が多いです。
しんどう: 確かに。そうなると利便性の面では嬉しいですけど、そうなると、より防犯が気になります。
辻󠄀本さん: そこです!セキュリティの高さが、マンションを選ぶポイントの一つです。
しんどう: セキュリティ、ですか。確かにオートロックは安心ですけど。
辻󠄀本さん: しんどうさんのように共働きのご家庭だと、お子さんが小学校に上がった後の「放課後」をイメージしてみてください。放課後お子さんが一人でお留守番している時間は、親にとって不安なものですよね。

しんどう: ああ、それは想像しただけで心配です。仕事中でも「ちゃんと家に入れたかな」「知らない人について行ってないかな」って、ずっとスマホが気になりそう。私は取材で外出する日も多いので、なおさらです。
辻󠄀本さん: マンションなら、風除室のオートロック、防犯カメラ、エレベーターのセキュリティ、玄関のダブルロックなど、何重もの防犯対策があります。外部の人が簡単に建物へ入れないという安心感は、大きなメリットですね。
しんどう: 自動車メーカー勤務の夫も、「安全は気持ちじゃなくて仕組みで守るもの」とよく言っています。朝早く出勤したり帰宅が遅くなったりする父親にとっても、「自分がいない時も、家族の安全が保たれる」という安心感は、本当に大きいですよね。
さらに辻󠄀本さんは、「通勤時間の短縮も、子育て世帯にとっては大きな価値です」と続けます。
辻󠄀本さん: 例えば片道30分通勤時間が短くなれば、1日1時間。年間では250時間近く家族との時間が増える計算になります。その時間で一緒に夕食を食べたり、お子さんと公園で遊んだりできる。職住近接な住まいを選ぶことは、時間の使い方を選ぶことでもあるんです。
その言葉には思わずハッとしました。
家を買う時は、どうしても「何平米」「何LDK」「いくら」という数字ばかり見てしまいます。でも、本当に手に入れたいのは、その家で過ごす家族との時間。
家族みんなで夕飯を食べる時間。
寝る前に絵本を読む時間。
休日に「今日はどこ行こうか」と笑いながら話す時間。
マンションを選ぶということは、そんな時間を増やすための選択でもあるのかもしれません。
「上の階の足音」問題。プロが教えるマンションの音事情
次に切り込んだのは、全マンション住人が最も気になる「騒音」の話です。
しんどう: 辻󠄀本さん、ぶっちゃけ……マンションの足音問題って、どうにかなるものなんですか? 正直、上の階からドンドン音が聞こえてきたら「失敗した!」って思っちゃいそうで。
辻󠄀本さん: 正直に言うと、上の階の音が「まったく聞こえない」と言い切れるマンションはありません。
床のコンクリート部分であるスラブを厚くしたり、床の構造や仕上げ材を工夫したりすることで、音を伝わりにくくすることはできます。ただ、お子さんが飛び跳ねる音や、重い物を落としたときの音などは、建物の構造を通じて下の階に伝わることがあります。
これは、マンションの性能が低いからというよりも、複数の世帯が一つの建物で暮らす集合住宅ならではの特徴なんです。
しんどう: ……やっぱり? ですよねー(棒読み)。

辻󠄀本さん: ただし、必要以上に不安になることはありません。
現在は、住宅性能表示制度などにより、床衝撃音や隣戸間の音の伝わりにくさを客観的に評価する仕組みが設けられています。また、マンションごとに、スラブの厚さや床・壁の構造、使用する建材などについて、遮音性を考慮した設計が行われています。
一方で、実際の音の聞こえ方は、スラブの厚さだけで決まるものではありません。床の工法や梁の配置、住戸の広さ、施工状況、音が発生する場所など、さまざまな条件によって変わります。
そのため、「新築だから絶対に静か」「二重床だから音が響かない」と一概に判断することはできないんです。
しんどう: 建物の新しさや床の厚さだけを見ればいい、というわけではないんですね。
辻󠄀本さん: そうなんです。そして、建物の性能と同じくらい大切なのが、住む人同士が生活音について理解し、配慮し合うことです。
マンションでは、小さなお子さんの足音や椅子を引く音、ドアの開閉音など、日常生活の中でさまざまな音が発生します。自分では気にならない音でも、周囲の住戸には伝わっていることがあります。
だからこそ、床にマットやカーペットを敷く、早朝や夜間は走ったり大きな音を出したりしないようにするなど、一人ひとりが少しずつ意識することが、快適な住環境につながります。
しんどう: 建物の性能だけに任せるのではなく、住む側の配慮も大切なんですね。
辻󠄀本さん: そのとおりです。現在の新築マンションは、遮音性にも配慮した設計が行われていますが、生活音を完全になくすことはできません。だからこそ、お互いに思いやりを持って暮らすことが、気持ちのよいマンションライフにつながるんです。
また、音が気になる場合は、直接相手に伝えるのではなく、管理会社や管理組合に相談することも大切です。状況を整理しながら対応することで、不要なトラブルを避けられるケースも少なくありません。
その話を聞いて、少し肩の力が抜けました。
私はこれまで、「マンション=足音を出したら即トラブル」と思い込んでいました。でも実際には、「音がまったくしない家」を探すのではなく、建物の遮音性能を確認したうえで、集合住宅の特徴を理解し、お互いに配慮しながら暮らせる環境を選ぶことが大切なのだと気付かされました。
主婦ライターが「神」と崇めた、驚きのタイパ設備
ここで、話題は「毎日の家事」へ。以前にも辻󠄀本さんのお話を聞いていて、「これは本当にうらやましい……」と思わず身を乗り出した設備がありました。
しんどう: 私、ライターという仕事柄、締め切り前は夜な夜なキーボードを叩いて、朝方にようやく寝る……なんて生活になることもあるんです。そんな私にとって、朝8時までのゴミ出しが一番の苦行でして(真顔)。
辻󠄀本さん: そうおっしゃってましたよね(苦笑)。最近の新築分譲マンションでは、24時間ゴミ出しに対応している物件も多くあります。もちろん現在販売中のソシオマンションでも採用していますので、しんどうさんのようなライフスタイルにはぴったりかもしれませんね。
しんどう: 24時間! 思い立った時にいつでも捨てに行けるんですよね?

辻󠄀本さん: はい。朝の決められた時間まで待つ必要がありません。仕事が終わった夜でも、お子さんが寝た後でも、自分のタイミングでゴミを出せます。(※1)
(※1)24時間ゴミ出しの利用条件は物件により異なる場合があります。粗大ごみなど一部対象外となるものがありますので、詳細はモデルルームにてご確認ください。
しんどう: ……それ、やっぱり神機能ですよね(ごくり)。
締め切り明けの深夜でも、オムツでいっぱいになったゴミ袋でも、「明日の朝まで待たなきゃ」と思わなくていい。子育て中って、こういう小さなストレスが積み重なるんですよね。
辻󠄀本さん: 宅配ボックスも同じです。共働きだと荷物を受け取るために在宅するのは難しいですよね。再配達をお願いする手間がなくなるだけでも、暮らしはかなり楽になります。
しんどう: 分かります! 子どもをお風呂に入れている時にインターホンが鳴ると、「今じゃない!」ってなります。
マンションの設備って、豪華さを競うものだと思っていました。でも実際は、忙しい毎日の”面倒”を少しずつ減らしてくれる仕組みなんですね。
24時間ゴミ出しも、宅配ボックスも、省エネ性能も、一つひとつは小さなこと。でも、それらが積み重なると、「今日も余裕がなかった……」ではなく、「今日は子どもと少し長く遊べた」という時間に変わる。
そんな”時間を生み出す設備仕様”こそ、子育て世帯にとって本当の価値なのかもしれません。
子どもの成長と「間取り」の可変性
話は間取りの方向へ。今度は「子どもの成長」という時間軸で考えてみます。
しんどう: 前回間取りのことを詳しく聞かせてもらいましたが、改めて子育て目線でもう一度詳しく聞かせていただいてもいいですか? 今は5歳の息子も、いつかは「自分の部屋が欲しい」と言い出しますよね。でもマンションって、一度買ったら間取りは変えられないイメージがあるんです。
辻󠄀本さん: 前回お話ししたリビングにつながる洋室がある間取りは、そのために考えられている部分もあるんです。
しんどう: どういうことですか?
辻󠄀本さん: 例えばこちらの間取りのように、リビングの横にある洋室に引き戸が付いている場合、お子さんが小さいうちは扉を開けてプレイルームやリビングの延長として使い、成長したら仕切って独立した子ども部屋にすることもできます。ライフステージに合わせて使い方を変えられるんです。



しんどう: なるほど! 「今」だけじゃなく、「数年後」まで見据えて設計されているんですね。
辻󠄀本さん: そうですね。そして、お子さんが独立された後は、その部屋を書斎にしたり、趣味の部屋にしたり、再びリビングと一体化させたり。家族構成が変われば、住まいの使い方も変わっていきます。
その話を聞いて、「部屋数」だけを見ていた自分に気付きました。
「子ども部屋は何部屋必要かな」と考えていましたが、本当に大切なのは”今の家族”ではなく、”これから変化していく家族”に合わせられることだったんです。
5歳の今は、おもちゃを広げて遊べるプレイルーム。10年後は勉強に集中できる子ども部屋。そして夫婦二人になったら、私の書斎や趣味の部屋。同じ一部屋でも、その役割は家族と一緒に変わっていく。「間取りを選ぶ」というより、「家族の未来の使い方を選ぶ」。
そんな視点で図面を見ると、これまで同じに見えていた間取り図が、少し違って見えてきました。
家族の健康を守るのは「住宅性能」?
取材の最後、辻󠄀本さんから少し意外なお話がありました。
辻󠄀本さん: しんどうさん。今日は間取りや価格のお話をしてきましたが、実は私たちが今、一番お伝えしたい事の一つが「住宅性能」の大切さなんです。
しんどう: 前回も少しお話が出ていましたよね。断熱とか省エネとか、そういうことでしょうか。
辻󠄀本さん: そうです。最近の新築マンションは、10年前と比べても断熱性能や省エネ性能が大きく向上しています(※2)。家の中の温度差が少なくなるので、夏も冬も快適に過ごせますし、ヒートショックのリスク軽減にもつながります(※3)。
(※2)【国土交通省】「省エネ基準引き上げへ。脱炭素化も。」 https://www.mlit.go.jp/shoene-jutaku/
(※3)【環境省】「住宅脱炭素NAVI」https://policies.env.go.jp/earth/zeh/general/

※断熱等性能等級1:昭和55年(1980年)省エネ基準(等級2相当)に満たない水準です。1980年以前に建築された住宅は、断熱改修等が行われていない場合、一般に等級1相当とみなされることがあります。
※建築物省エネ法(建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律)とは、建築物の省エネルギー性能を向上させることを目的とした法律です。
※上記の「暮らしへの影響」や「一般的な設備例」は、当時の基準や一般的な傾向を示したものであり、すべての住宅に当てはまるものではありません。
※断熱等性能等級・地域区分や建物の仕様により、達成度は異なります。個別の性能は、施工店・施工会社や製品によっても異なります。
※快適性や光熱費の削減効果は、住宅の立地条件・間取り・設備・生活スタイルなどによって変わります。
※最新の基準や制度の詳細は、国土交通省や環境省の公式サイトでご確認ください。
出典元
・国土交通省「省エネ基準引き上げへ。脱炭素化も。」 https://www.mlit.go.jp/shoene-jutaku/
・環境省「住宅脱炭素NAVI」 https://policies.env.go.jp/earth/zeh/general/
・国土交通省「住宅の省エネ基準の変遷」関連資料
・国土交通省「建築物省エネ法」関連資料
(2026年9月時点で確認)

しんどう: 間取りばかり見ていましたが、快適さって部屋の広さだけじゃないんですね。
辻󠄀本さん: そうなんです。家を探し始めると、どうしても「何LDKか」「リビングは何畳か」といった間取りに目が向きます。でも、間取りは工夫次第である程度変えられても、建物そのものの性能は後から変えるのが難しい。だからこそ、私たちは性能もぜひ見ていただきたいと思っています。
そういえば、賃貸に住んでいる今のわが家は、冬になると廊下に出た瞬間「寒っ!」と肩をすくめ、夏はエアコンが効く部屋から一歩出ると汗が噴き出します。
「雨風がしのげれば十分。」
昔はそんなふうに思っていましたが、取材を終えた今は、最新のマンションの住宅性能は高そうで、住まいは家族の健康を支える大切な場所であるという考え方を再認識しました。
間取りの使いやすさ。収納の多さ。子育てのしやすさ。もちろんどれも大切です。でも、その土台には毎日を快適に過ごせる住宅性能がある。
見た目では分からない部分だからこそ、モデルルームを見学する時には「断熱性能は?」「省エネ性能は?」という質問も忘れずにしてみようと思います。
まとめ:マンションは「家族の時間を守る住まい」だった
GAパートナーズを出て、夕暮れの広島の街を歩きながら、私は今日の話を思い返していました。
マンションでの子育て。
それは単に「便利な住まい」を選ぶことだけではなく、「家族が安心して暮らすための仕組みを選ぶ」ことなのかもしれません。
24時間ゴミ出しができれば、朝の時間に少し余裕が生まれる。セキュリティが整っていれば、仕事中に留守番中の子どもを心配する頻度が減る。断熱性能が高ければ、家族みんなが一年を通して快適に過ごしやすくなる。
もちろん、集合住宅だからこそ音への配慮は必要です。でも、それ以上に「家事の負担を減らす」「不安を減らす」「家族と過ごす時間を増やす」という考え方には、とても共感しました。
「よし。夫にも今日の話を伝えて、家族みんなが快適に暮らせるマンションを探そう!」
……と、ここでふと思い出しました。
わが家には、夫と5歳の息子のほかに、忘れてはならない家族がいるのです。
そう、2匹の猫たち!
いくら人間にとって暮らしやすいマンションでも、猫たちが一緒に暮らせなければ意味がありません。
そもそも、マンションではどんなペットが飼えるのでしょうか? 猫が2匹いても大丈夫? 壁で爪とぎをされたらどうする?
考え始めると、気になることが次々と浮かんできます。
次回は、マンションで飼いやすいペットや、犬・猫と快適に暮らすための住まい選びについて、辻󠄀本さんに聞いてみます!(Vol.7 ペットと暮らすマンション編へつづく)
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