今回はパートナーがいる方のお金の考え方について、過去に多くの女性のマネープラン相談経験があるファイナンシャルプランナー笠井先生にお伺いしました。
はじめに
独身時代と違い、結婚後は夫婦でお金の管理について多くのコミュニケーションを取らなければならなくなります。どのぐらい貯蓄して生活費をどのぐらいに抑えるか、子供は?共働き?など、夫婦の価値観を合わせる必要性にかられることも多いと思います。そこで、今回はパートナーと話し合うべきことについてお話しします。
パートナーと話したい3つの事
結婚後、夫婦になった2人はお互いの金銭感覚の違いに直面します。生活習慣のように身にしみている金銭感覚をどちらか相手に合わせる、または合わせてもらうというのはとても難しいこと。それよりも夫婦でお金を使う目的、目標を定めそれに向かって共に協力し合うためのコミュニケーションを持つようにしましょう。話し合って頂きたいことは大きく3つあります。
【①住まい】
住居で支払える金額はいくらなのか?また、購入する際、いつまでにどのぐらいの予算が必要か購入計画を立てましょう。短期的に考えず、長期的な計画を立ててみましょう。そうすることで、漠然とした不安を解消できます。不動産の販売会社では、ファイナンシャルプランナーによる無料相談会などを実施しているところもあります。プロにアドバイスを受けることもお勧めします。
【②子供】
望む子供の人数とさらにその子にどんな教育をしたいかということをよく話合いましょう。習い事や通わせる学校を公立が私立にするかで家計は大きく違ってきます。
【③管理】
家計のお金について誰がどのように管理していくかも決めておきたいもの。もしどちらかかお金の管理が得意であれば、どちらかに一任してしまうのもよいでしょう。例えば共働きの場合だと家賃は夫、光熱費は妻など支出ごと担当制にしている方もいらっしゃいます。大切なのは「シンプルで続けやすいルール」です。夫婦は何より信頼関係、ガチガチなルールはそこに必要はありません。極論、夫婦に必要なのはルールではなくコミュニケーションだと、わたしは思います。
未来のために人生計画書を書こう
人生計画書とは、その名の通り、「人生の節目を知り、計画的に捉えるもの」です。これまで、1000人以上のお客様を見て思うのは、いきいきとした人生をしっかり生きている方もいれば、漠然とした不安や行き当たりばったりの考え方の方もいらっしゃるということ。後者の考え方で、いずれ「こんなことになるはずではなかった」とならないようにしましょう。まずは、各自で作成し、その後夫婦で話し合いながら、価値観の相違を埋めていければOKです。
人生計画書は生まれてから現在までの記録も記載していきます。夫婦になった日から、一緒に経験する出来事が増えます。その時、お互いにその事柄を知っておくことがとても大切です。特に結婚したばかりの頃は、「相手の貯蓄金額を知らない」人も多いと言われています。中には「結婚後、相手に借金があることがわかった」というショッキングな出来事も。人生計画書を見れば、過去・現在・未来が分かります。そして、2人で一緒に歩む未来をどうしていきたいかを話すことも出来るとても優れたシートです。こちらの人生計画書を見て「こんなに複雑なものは作れない」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、ここまで詳しく書かなくても大丈夫です。大切なことは、双方が人生の節目をいつ迎えどう考えていくかです。
最後に
人生を最愛のパートナーと過ごせることはとても幸せなことでしょう。その幸せを継続させるためにも、2人でコミュニケーションを欠かさないことと、自分の人生を生きる人生計画をもち、豊かな未来のための自己実現を描いて頂きたいと思います。