整理収納の基本について整理収納アドバイザー梶津先生にお伺いしました。

vol.12016.06.1

整理収納の基本について整理収納アドバイザー梶津先生にお伺いしました。

収納は多いほどいい?

「マンションは収納スペースに不安」という声をよく聞きます。しかし「収納は多いほどいい」とは本当でしょうか。確かに、収納が多い方がモノをたくさん収納でき、見た目にスッキリするかもしれません。ですが、上手にしまい込んでどこにあるのか分からない、収めるのが面倒で出しっ放しになるようでは、心地よい暮らしとは言えません。また現代は、自宅にいながら通信販売でモノを購入できたり、DMが届いたりと、モノはいつの間にか増えてしまう環境です。スペースがあるほどうっかりモノが増えてしまい、「収納を増やしても増やしても、収納が足りない」という悪循環に陥ってしまいがちです。片付けはスペースの問題ではなく、そこに暮らす人のモノの持ち方やしまい方が重要。心地よい暮らしを実現するための、整理収納のコツをご紹介します。

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暮らしを振り返ってみましょう

■モノの持ち方を見直す -今、あなたが使っていますか―
バッグを大きくすると荷物が増えてしまう、片付けても引き出しがすぐにいっぱいになるといった状態は、モノが多すぎるサインです。
まず、あなた一人が管理する引き出しを一つ開けてみます。そこからモノを全て出し、「あなたが毎日使うモノ」だけを引き出しに戻します。モノの数が減って出しやすくしまいやすくなり、紛失に気付きやすくなります。つまり、モノの管理がしやすくなります。頻繁に使うモノなので、使い勝手の良さを一日に何度も実感でき、家で過ごす時間がもっと楽しくなるはず。モノとの付き合いがシンプルで、片付けの手間もかからず、とても効率のよい生活を実現できます。
必要なモノを選び出すポイントは、「今、あなたが使うかどうか」を考えること。モノは食品と違って腐らないので「モノが使えるかどうか」で要不要を分けると、ほとんどが「要(いるモノ)」になってしまいます。身の周りのモノは増えるばかりです。

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■モノの適正量を決める
タオルやトイレットペーパーのストック、本や雑誌などは、つい増えてしまいがちです。例えばトイレットペーパーなら、使い終わったロールを1か月間分取っておきます。実際にどれほど使っているのかが分かると、安心できるストック量も見え、収めたいスペースにどれだけ収納できるのかを試す事も出来ます。必要な量と収納量のバランスを取り、「わが家の適正量」を決めることが大事です。

■しまうことより使うこと
モノを使いやすいように、どこにあれば便利かを考えます。リビングで使うモノはリビングに、洗面台で化粧をするなら、洗面台にあった方が便利です。あとは、暮らしに合わせて部屋ごとの役割を決め、そこで使うモノを置くだけ。収納したいモノと収納スペースのバランスを取りながらモノの量を調整し、必要であれば収納グッズなどで収納量を増やします。正しいモノの配置や生活導線を考えていない収納では、キレイを保つことはできません。片付けは「出して使って戻す」の繰り返し。「戻す」が変わると、暮らしが劇的に変わります。使ったら戻すというシンプル習慣を継続できてこそ成功です。ただし、ライフスタイルや家族構成が変わると、快適なモノの位置や動線も変わります。片付けには見直しが必要です。

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シンプル習慣を継続

最近のマンションの間取りや収納は、生活動線に配慮してとても機能的に設計されています。モノの定位置を決めやすく、使ったら戻すという習慣を継続しやすい状況が整えられています。この自動的に片付く仕組みが、軽やかで心地よい暮らしを送るための“エンジン”となり、暮らしの質を高めてくれます。マンションライフという選択は、スッキリと心地よい暮らしへの近道です。

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